【美容部員向け】お客さまの気持ちをキャッチ!!今こそ顧客心理について考えよう

愛され美容部員

お客様の気持ちに寄り添うことは大切とわかりつつも、感覚で行っていたり、独自の方法で寄り添い方法を模索してみたり、試行錯誤しながらお客さまと向き合っているスタッフさまも多いと思います。

ただ、感覚的な接客をしていると、チームでも人によってバラつきがでることもあります。そうすると、一人に接客が傾き、お店は回りません。また、お店全体で接客スキルを上げていかないと、お店としてのイメージも定着しません。

そこで、皆さんで共有できるように、まずはお客様の気持ちを言語化し、どのような気持ちを抱えているのか整理していきます。

独自の方法が定着化

私も、店頭で活動していたときは、「お客さまによりそった接客」を掲げながら、その内容は完全に独自のもの。社内教育では、お客さまに寄り添うために、シーン別にお客さまが抱える気持ちを考えるワークをしてきました。

「きっと、こんな気持ちで入店されるんだろうな」
「お客さまはこんなことを美容部員に求めているんだろうな」

もちろん答えはありません。当時私は考えることに意味があると感じ、後輩にも「お客さまはどんな気持ちだと思う?」と投げかけ、一緒に考えてきました。

もちろん、相手の気持ちに立って考えることは大切なことです。しかし、すり合わせを行わないと、自分本位の解釈(会社優位の解釈)に陥り、一方的な接客になりがちだと考えました。

そこで誰一人として同じ感性をお持ちのお客さまはいませんが、根本的な心理は共通しているところがあるとわかりました。

お客さまはどんなことを考えているの?

考える女性

お客さまが抱えている心理は、大きく7つに分類されます。

打算の心理(損したくない&得したい)

人が誰しも、失敗したくない、損をしたくないと思います。この心理を「プロスペクト理論」とも呼びます。

特に高級な商品を購入するときに働く心理です。
「こんな高い化粧品を買って、もし効果を感じなかったらどうしよう」
「金額に見合った満足感は得られるのか」

購入を決定するときに、頭の片隅でもう一人の自分がささやきます。

このようなお客さまには、「あとよし法」の接客が有効です。
例えば、「お値段は高いですが、弊社でも1日に数個しか作れない希少性が高いアイテムなんです。」「お値段は高級かもしれません。しかし、その分使っていただいたときの満足度は、今までの比ではありませんよ。」

お客さまにとってメリットとなる方法を後からご紹介する方法です。お値段以上のものですよ!とアピールできれば、打算の心理を打ち消せるかもしれません。

もしくは、近々ポイントセールの日やお目当ての商品を含む(悩んでいた商品が含まれているとなおよし)セレクションが発売になるなら、告知をして差し上げましょう。

自己保存の心理(いつまでも若く美しくいたい)

自己保存の心理は、人は誰でも備わっている本能ともいわれています。いつまでも若々しく、健康的でいたいというのは誰もが望むことです。

このような欲求に対して、2つのアプローチがあります。1つは、お店でも元気な方は実践している方法は〇〇とご紹介するパターンです。お客さまにとって憧れの方であれば、より説得力が増します。

もう一つは、先に若くいられる秘訣をお伝えし、その後商品を紹介するパターンです。

若々しさを保つ秘訣は肌の酸化・糖化をセーブすることです。そのためには、生活では定期的に身体を動かしたり、ジャンクフードを避けバランスのいい食事を取り入れたり、もしくは、甘いモノを摂りすぎると糖化しやすくなるので見直してみたり、まずはそこから取り入れてみてください。その上で、肌の変化にアプローチするスキンケアを取り入れると、よりキレイになるスピードは加速しますよ~

糖化や酸化についても触れてみましょう。

所有の心理(自分のものにしたい)

マズローの欲求

マズローの欲求にもあるように、物を所有することで満たされる欲求です。

例えば、「喉が渇いたから喉を潤わせるものが欲しい」
「暑いから涼しくするものが欲しい」

のようなものです。

化粧品に例えると、「シミができたから、シミに有効なアイテムが欲しい」
「肌が乾燥するから、潤うものが欲しい」といった欲求です。

まずここは、お客さまの来店理由を深掘りしてみましょう。そうすれば、おのずと欲しいアイテムがわかるはずです。

優越の心理(他人から注目されたい&高く評価されたい)

自分と他人を比較し、他の人よりも注目されたい、上の立場に行きたいと思う心理です。SNSでフォロワー数を重視したり、ステータスや地位を重要視したり、他の人よりも自分の優秀さをアピールしたい心理が働き、自分を高くみせようとします。

そのような方には、一度高級シリーズをご紹介してみましょう。購入するしない関係なしに、この商品をご紹介するに値するお客さまです、とお伝えできます。また、数名のお客さま限定の特別なイベントなどを主催するのもおすすめです。

模倣の心理(あの人が持っているものを私も所有したい)

「キレイな人が使っているものを私も持ちたい」と思う心理です。芸能人が使用しているものが欲しい、インフルエンサーが使っているモノが欲しいなど、憧れの人に影響を受けることがあります。

このようなお客さまがいらっしゃるときは、取り扱い商品が雑誌やインスタグラムでピックアップされていないか、事前にリサーチしておきましょう。

もしされている場合は、紹介されたアイテムをまとめて展示する方法もおすすめです。有名な方であれば、気になる商品がまとめて見れるため、お店の滞在時間も長くなります。

好奇の心理(新しいもの・希少なもの・珍しいものを手に入れたい)

新しいものや限定ものに目がないお客さまです。普段手に入らない商品に付加価値を感じ、手に入れたいと思います。

このようなお客さまには、必ず限定品をご紹介しましょう。あわせて、SNSで投稿をお願いするのもよいかもしれません。特にコフレのような限定品は、発売日のトレンドに上がりがちです。お客さまの投稿も見られやすいうえに、お店の宣伝にもなります。

癒しの心理(五感を満足させたい&安らぎたい)

五感を使って心身の癒しを追求する心理状態を表します。例えば、アロマセラピー、音楽療法、美容トリートメントなどです。

化粧品専門店は日常から離れ、キレイなコスメに囲まれた空間です。そこでは、非日常的な癒しを求めています。また、新たなアイテムを手に入れることで、家での癒しの時間を作りたいとも考えます。

ここでは、お客さまの好きな香りや感触を深掘りしてみましょう。また、お手入れタイムがより充実した時間になるような工夫点もお伝えするのが効果的です。

例えば、お手入れ空間を整え、鏡台の前を好きなアイテムで埋める、もしくは、お手入れするときはボトルを丁寧に扱うだけでも違います。また、定期的なパックの推奨もおすすめです。日頃パックの習慣がない方は、パックの心地よさにリラックスできるでしょう。

まとめ

お客さまが抱えている気持ちを紐解き、お客さまのパターンに応じておすすめの接客方法をご紹介しました。今回紹介した心理は無意識に感じていることが多く、お客さま自身も気づいていません。

しかし、接客の中でお客さまのタイプを見極め、ベストなアプローチがとれればお客さまの満足度も高まります。ぜひ明日からの接客に取り入れてみてください。

このブログでは、化粧品専門店で働く方が明日から使ってみようと思える接客スキル・美容知識を発信しています。他の記事もぜひ参考にしてくださいね。

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